本日は宅地建物取引士試験、通称「宅建試験」について、試験の概要・勉強法をお話したいと思います。
私は2019年(平成31(令和元)年)試験を受験、45/50、9割に正解。高得点で無事合格することができました。
高得点で合格した実績から、宅建士試験の受験を検討されている方、現に勉強中の方に対して、お力になることができるように、私自身の合格実体験をお話したいと思います。
もくじ
宅建士試験の出題科目、問題数
宅建士試験の本試験は、
- 試験時間:2時間
- 出題数:50問
- 全問マークシート式
となっています。
科目は大きく5つ!
- 宅建業法(20問)
- 民法(14問)
- 法令上の制限(8問)
- 税その他(2問)
- 免除科目(5問)
法令上の制限は、様々な法律をまとめた問題で、主に以下の法律に関して出題
- 都市計画法(2問程度)
- 建築基準法(2問程度)
- 国土利用計画法・農地法など(4問程度)
税その他
- 不動産鑑定基準評価もしくは地価公示法(1問)
- 税法(1問)
免除科目
- 住宅支援機構(1問)
- 景品表示法(1問)
- 建物(1問)
- 土地(1問)
- 統計法(1問)
こうやって見てみると、出題される法律の多さはちょっとびっくりですね。
↓宅建試験を運営する「公式サイト㈶不動産適正取引推進機構」の公式HPです。
試験難易度
宅建試験は、合格率が15~17%となるように合格点が決定されます。
これは合格者数が、受験者数との相対評価で決定されることを意味しています。
よって問題が易しかったら合格点は上がりますし、難易度の高い問題が多ければ合格点は低くなります。
なので合格点は一定しておらず、低いと31点だったり、高いと38点だったりムラがありますので、30点台得点者の合否は発表まではっきりしません。
試験実施概況の資料
年度別!受験者数、合格者数、合格率、合格点など(↓㈶不動産適正取引推進機構より)
私の基礎能力
そこまで難関な大学ではないのですが、とりあえず私は国立卒ですので、そこそこ勉強の要領は見に付いているスペックです。
くだらないランキング付けではありますが、俗世の大学・受験生レベルでいうとMARCHレベルだと思います。
また私は20代前半の時に大卒レベルの公務員試験を受験、合格しています。
公務員試験では重要科目として民法が出題されますので、民法に関しては10年近く前ですが、1年程度の学習経験があります。
さらに直近でFP2級試験に合格しており、都市計画法、建築基準法、税制の知識はある程度身についていました。
ですので私の能力としては、MARCHレベルの地頭をもち、法律科目の基礎知識がある受験生といったところです。
私の戦略
まず根本的な勉強への取り組みとして、捨て問は作らず、すべてしっかり勉強することを念頭に置きました。
また大手資格予備校は使用せず、独学を選択。
宅建士業務従事者ではなかったため、講習は受けず免除科目は学習・受験。
宅建業法・民法のウェートが大きいので、ここに勉強時間を多くあてるのが無難ですが、私はすべての問題で勝負できるように、すべてをまんべんなく学習。正答率のムラをなくすように一部の科目に偏った学習は避けました。
唯一の捨て問
ただ1つ、これは完全に学習するのは無理だなっと思ったのは、「建築基準法」の単体規定。細かい建築のスケール・基準は、求める知識があまりにもマニアックだなと思ったので、過去問で出た知識は解いて持っておくけれども、「それ以上のことは知らないよ」っていう心構えで挑むことにしました。
人気テキストを徹底してリサーチ、短期的な処理目標を逆算する
学習開始の事前段階として、まずはどのテキスト・問題集を使用するか、それを試験当日までに何周するかを決めました。
そのためまず行ったことは、どのテキスト・問題集が受験生に人気で優れているか、ネットで検索して自分のバイブルテキストを吟味して選択することでした。
これが非常に重要です。わかりにくいテキストでは知識の定着に支障がでますし、網羅性が足りないと知識量が不足してしまいます。
ポイント
まずはネットで宅建士の学習法、経験談サイトなどをしっかりリサーチしてみる。
そこで紹介されている問題集・テキストを、本屋などで実際に見てみる。
自分に合ってるなと思ったら、購入して自分のバイブルとする。
これをまずは行いましょう。
そして、
- 購入したテキスト・問題集を3周程度はすることを目標とし、
- それを達成するにはバイブルテキストを1日何ページすべきか
- いつまでに1周終わらせるか
- それぞれ逆算して短期的な目標を設定する
上記の点を頭において、学習を進めていきましょう!
これはどんな試験の勉強でも通ずることで、戦略を練って短期的な目標を設定することは非常に重要です。
私の勉強期間
正直にもうしますと、私の勉強期間は3か月程度でした。これは勉強期間としては短い方です。
なぜなら私は公務員試験やFP2級試験に合格しており、民法・税制・都市計画法・建築基準法の知識が十分にあったからです。
事前学習の経験がある問題も含めて、まんべんなく勉強しなおしましたが、知識定着まで時間を要せず過去問演習に取り組めた点が大きかったですね。
基礎知識がない受験生だと、6か月は勉強期間を確保するのが定番だと言われています。
バイブルテキスト
私がバイブルとしたテキストはこちら。
LEC東京リーガルマインド:出る順 合格テキストです。
網羅性も十分ですし、問題分野ごとに過去の出題傾向を分析、解説もありながらイラストまとめなどでわかりやすくしている。
これ1冊だけをひたすら読んで回していました。ほかに使用したテキストはありません。
問題集
問題集も同じく
LEC東京リーガルマインド:出る順ウォーク問 過去問題集を使用。
重要な過去問ひとつひとつをクローズアップ、合格者の合格率、全体の合格率を記載、解説・網羅性ばっちり。
上記のテキストと併用して、一つのユニットごとに、テキスト・問題集を交互にこなして知識の定着を図りましょう。
その他参考図書
そのほかで唯一した本はこちら
出る順宅建士 一問一答○×1000肢問題集 【アプリ付き 】 (出る順宅建士シリーズ)
最初の基礎固めとして活躍してくれた問題集です。過去問から問題を抽出し、〇×形式で解く問題集。語句・知識の定着のため、初期段階でテキストと併用して使用すると効果抜群でした。
アプリ、サイト
とても有用なサイトがありますので、この機会にぜひ紹介したいです。
宅建試験ドットコムという資格試験の問題をまとめたサイトです。
無料で使用できるサイトです。スマホでも使用できます。
過去の本試験問題を解説付きで、ほぼ網羅して掲載・提供。年度ごとに本試験問題を分類。過去問道場では年度隔てなく、ランダムで問題を出題しています。
わたしは、終盤ではひたすらこのサイトをスマホなどで解いて勉強していました。非常に有能なサイトですので、ぜひ使用をおススメします。
ただ、直前の試験だと問題の格納が遅れていたり、解説の作成が間に合っていないので、注意が必要です。
私がお話しできる事項は以上となります。
私はわずか3か月の勉強期間で、本試験では90%の正答率を達成しましたが、これは過去に関連知識の学習経験があったから達成できた数字だと思っています。
私の経験、勉強法をお参考に、受験される方々のお力になることができたら非常に幸いです。
ぜひご参考されてください。
【参考リンク】気になる資格がみつかるサイト・資格Hacks
